幻辞.com

股立ち

ももだち
名詞
1
標準
文例 · 用例
この方から逆寄せして、別宅のその産屋へ、守刀を真先に露払いで乗込めさ、と古袴の股立ちを取って、突立上りますのに勢づいて、お産婦を褥のまま、四隅と両方、六人の手で密と舁いて、釣台へ。
泉鏡花 草迷宮 青空文庫
かれらは袴の股立ちを取って、この泥ぶかい岸に降り立って、疑問の帯をずるずると手繰りあげたが、帯は別に不思議の働きをも見せないで、濡れた尾をひき摺りながら明るい春の日の下にさらされた。
帯取りの池 半七捕物帳 青空文庫
」 ねじ鉢巻に股立ちとって、手馴れの短槍小脇にしながら気色ばんで駈け出そうとした、老神主を鋭ぐ呼びとめると、静かに言ったことでした。
日光に現れた退屈男 旗本退屈男 第八話 青空文庫
靴は勿論すくない、みな草履であったが、強い雨や雪の日には、尻を端折り、あるいは袴の股立ちを取って、はだしで通学する者も随分あった。
岡本綺堂 綺堂むかし語り 青空文庫
わたしは午前二時頃に起きて、ゆうべの残りの冷飯を食って、腰弁当をたずさえて、小倉の袴の股立ちを取って、朴歯の下駄をはいて、本郷までゆく途中、どうしても、かの三崎町の原を通り抜けなければならない事になる。
岡本綺堂 綺堂むかし語り 青空文庫
二人ともに合羽をきて、袴の股立ちを取って、草鞋をはいていた。
岡本綺堂 妖婆 青空文庫
とても一と通りのことでは歩かれないと覚悟して、伊四郎は足袋をぬいで、袴の股立ちを高く取って、素足になった。
岡本綺堂 異妖編 青空文庫
彼は深い編笠をかぶって、白柄の大小を横たえて、この頃|流行る伊達羽織を腰に巻いて、袴の股立ちを高く取っていた。
岡本綺堂 番町皿屋敷 青空文庫