小三
しょうさん
名詞
標準
文例 · 用例
「むむ、小三の芝居か」 江戸の劇場は由緒ある三座に限られていたが、神社仏閣の境内には宮芝居または宮地芝居と称して、小屋掛けの芝居興行を許されていた。
— 唐人飴 『半七捕物帳』 青空文庫
鳳閣寺の宮芝居は坂東小三という女役者の一座で、ここらではなかなかの人気者であることを半七は知っていた。
— 唐人飴 『半七捕物帳』 青空文庫
小三の名は知っていたが、半七は曾てその芝居を覗いたことはないので、一体どんな様子かと、鳴り物に誘われて境内へはいると、型ばかりの小屋の前には、古い幟や新しい幟が七、八本も立ちならんで、女や子供が表看板をながめているのが、葉桜のあいだに見いだされた。
— 唐人飴 『半七捕物帳』 青空文庫
座頭の小三が和藤内に扮して、お粗末な縫いぐるみの虎を相手に大立ち廻りを演じていた。
— 唐人飴 『半七捕物帳』 青空文庫
錦祥女は小三の弟子の小三津というのが勤めていた。
— 唐人飴 『半七捕物帳』 青空文庫
舞台顔で本当の年を測るのはむずかしいが、小三津はせいぜい二十四五であるらしく、眼鼻立ちの整った細面で、ここらの芝居の錦祥女には好過ぎるくらいの容貌であった。
— 唐人飴 『半七捕物帳』 青空文庫
「小三の芝居はなかなか景気がいいね」「ご見物になりましたか」と、亭主は云った。
— 唐人飴 『半七捕物帳』 青空文庫
錦祥女をしている小三津というのは綺麗だね」「ええ、小三津は年も若いし、容貌もいいので、人気者ですよ」 蕎麦を食いながら亭主の話を聞くと、座頭の小三はもう三十七八である。
— 唐人飴 『半七捕物帳』 青空文庫