方様
かたさま
名詞
標準
文例 · 用例
」「つきまして、……ただいま、女どもまでおっしゃりつけでございましたが、鶫を、貴方様、何か鍋でめしあがりたいというお言で、いかようにいたして差し上げましょうやら、右、女どももやっぱり田舎もののことでございますで、よくお言がのみ込めかねます。
— 泉鏡花 『眉かくしの霊』 青空文庫
それが、お客様も、貴方様のほか、お二組ぐらいよりございません。
— 泉鏡花 『眉かくしの霊』 青空文庫
その貴方様、水をフト失念いたしましたから、精々と汲込んでおりまするが、何か、別して三右衛門にお使でもござりますか、手前ではお間には合い兼ね……」 と言懸けるのを、遮って、傾けたまま頭を掉った。
— 泉鏡花 『朱日記』 青空文庫
」「でも、貴方様まるで野原でござります。
— 泉鏡花 『朱日記』 青空文庫
申すは、差出がましゅうござるなれど、これは格別、奥方様の思召しにかないましょう。
— 泉鏡花 『天守物語』 青空文庫
……さて、此方より申す儀ではなけれども、奥方様、この品ばかりはお可厭ではござるまい。
— 泉鏡花 『天守物語』 青空文庫
――いや、奥方様、この姥が件の舌にて舐めますると、鳥獣も人間も、とろとろと消えて骨ばかりになりますわ。
— 泉鏡花 『天守物語』 青空文庫
舌長姥 (時に、うしろ向きに乗出して、獅子頭を視めつつあり)老人じゃ、当|館奥方様も御許され。
— 泉鏡花 『天守物語』 青空文庫