ぎょろぎょろ
ぎょろぎょろ
副詞副詞-と動詞-サ変
標準
goggling
文例 · 用例
お清はお源を見て「お源さん大変顔色が悪いね、どうか仕たの」「昨日から少し風邪を引たもんですから……」「用心なさいよ、それは不可い」 お徳は「お早う」と口早に挨拶したきり何も言わない、そしてお源が炭俵の並べてないのに気が着き顔色を変えて眼をぎょろぎょろさしているのを見て、にやり笑った。
— 国木田独歩 『竹の木戸』 青空文庫
どうせ文楽の広告ビラだろうくらいに思い、懐手を出すのも面倒くさく、そのまま行き過ぎようとして、ひょいと顔を見ると、平べったい貧相な輪郭へもって来て、頬骨だけがいやに高く張り、ぎょろぎょろ目玉をひからせているところはざらに見受けられる顔ではない――すぐお前だとわかった。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
佐古は豹一がやっとソファの奥深く収ってしまうのを見届けてから、「では御ゆっくり……」と言って、眼ばかりぎょろぎょろ光らせている豹一をそこに残して、立去ってしまった。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
それでは誰か三人のうちの二人は殺されたのだと思って覗いてみると、それぞれみな誰も眼をぎょろぎょろ開いたまま私の顔を眺めているのだ。
— 横光利一 『時間』 青空文庫
待ちくたびれもし、たいくつでもあり、始終ぎょろぎょろといろんな奴等に見つめられているのも癪にさわるので、僕はろくに飲めもしない葡萄酒を絶えずちびりちびりとラッパでやっていた。
— 大杉栄 『日本脱出記』 青空文庫
栄養不良らしい蒼ざめた鈍い土色の顔を白毛まじりの灰色の濃い髯にうずめて、その中からあまり大きくもない眼をぎょろぎょろと光らしていた。
— 大杉栄 『続獄中記』 青空文庫
ぎょろぎょろと馬車の中の一人一人に目を止めて見たが、別に何と言うでもなく、そのままぐっと幕を引いて下りてしまった。
— 吉江喬松 『木曾御嶽の両面』 青空文庫
すると間もなくそこへ、一|丈にもあまろうという大きな赤鬼が、髪の毛を逆立てて、お皿のような目をぎょろぎょろさせながら出て来ました。
— 楠山正雄 『大江山』 青空文庫