氤
氤
名詞
標準
文例 · 用例
卿雲爛たり糺縵々たり、といへる、煙にあらず雲にあらず紫を曳き光を流す、といへる、大人作矣、五色|氤、といへる、還つて九霄に入りてを成し、夕嵐生ずる処鶴松に帰る、といへる詩の句などによりて見れば、帰するところは美しき雲といふまでなり。
— 幸田露伴 『雲のいろ/\』 青空文庫
支那の占星の術は蓋し星の位置と、他星との交渉と、光威と、其の附近に氤支那の書に於て遭遇するところである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
抜け出でんとして逡巡い、逡巡いては抜け出でんとし、果ては魂と云う個体を、もぎどうに保ちかねて、氤※たる瞑氛が散るともなしに四肢五体に纏綿して、依々たり恋々たる心持ちである。
— 夏目漱石 『草枕』 青空文庫
花一つ、蕾一つ、高薫|氤※、発して我が面をうち、乱れて一室の浮塵を鎮め去る。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
若し私が此の胸中の氤は爆発に到るに違いないのであり、従って、自分の彫刻がどのように毒されるか分らないからである。
— 高村光太郎 『自分と詩との関係』 青空文庫