舞い舞い
まいまい
名詞
標準
文例 · 用例
十時を過ぎた頃、一呼吸吐かせて、もの音は静まったが、裾を捲いて、雷神を乗せながら、赤黒に黄を交えた雲が虚空へ、舞い舞い上って、昇る気勢に、雨が、さあと小止みになる。
— 泉鏡花 『霰ふる』 青空文庫
一八(二五三)人のさま あやしと見てか、鳥のむれ 空にとび立ち舞い舞いて 輪を描きしが、やがてまた 地にひそまりぬ。
— 下村湖人 『現代訳論語』 青空文庫
「中姉ちゃん、蜂やで」と、妙子が云うと、幸子が慌てて起き上ったが、蜂は雪子の頭の上から妙子の頭の上へ、―――そして又幸子の方へと、次々に三人の頭上を舞い舞いするので、裸も同然の身なりをしている三人は、部屋の中を彼方へ逃げ此方へ逃げして歩き廻った。
— 中巻 『細雪』 青空文庫
ときどき方向のきまらぬような舞い舞い風がふいてきて、何度も自転車をおりねばならなくなったりした。
— 壺井栄 『二十四の瞳』 青空文庫
鳶、とんび、舞い舞いせえほうらく割ったら買うてやろ だが鳶も舞わず空は薄藍色にひろがっていた。
— 壺井栄 『大根の葉』 青空文庫
やがて、レコードのレッテルの色で、メルバの独唱だのアンビル・コーラスだのいろいろ見分けがつくようになり、しまいには夕飯のあとでなど「百合ちゃん、チクオンキやる」と立って変な鼻声で、しかも実に調子をそっくり「マイマイユーメ、テンヒンホー」などと真似した。
— ――音楽が家庭にもたらすもの―― 『きのうときょう』 青空文庫
それから 聞こえてきたのが、 はさみの ちょきちょき、 糸の ちくちく いう音、 さらには ネズミさんたちの たのしい 大きな 歌声が ――「24人の ふくやさん マイマイを つかまえにいく いちばんの つわものでも そのしっぽを つかめない つのを だした その子は カイローの 牛のよう。
— THE TAILOR OF GLOUCESTER 『グロスターのふくやさん』 青空文庫
もりの みどりに かこまれて スズラン おさきに さくなかで マイマイ おどかす わんぱくと きのうら かくれる スミレちゃん。
— ETWAS VON DEN WURZELKINDERN 『ねっこうまれのこびとたち』 青空文庫