掻い暮れ
かいくれ
副詞
標準
(not) at all
文例 · 用例
お熊さんの下手人を探し出いて貰わねばこっちも気が休まらぬと申しまして、様子を聞きに見えた目明の良助さんにもくれぐれも頼んでおりましたが、掻い暮れ手掛りが御座いません様子。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
出雲の墓11・1(夕) 大阪劇団の恩人として、優に大近松以上の手柄を興行上に残した竹田出雲の墓は、今日迄かいくれ判らなかつたのを、今度浄曲研究家|木谷蓬吟氏の手で偶然発見せられた。
— 大正五(一九一六)年 『茶話』 青空文庫
嬢は血眼になつて捜したが、かいくれ分らなかつた。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫
お前の頭よりでつかいくれえのコップを、おらの眼のまへで顔ひとつ顰めねえで呑み乾しただもの。
— VECHERA NA HUTORE BLIZ DIKANIKI 『ディカーニカ近郷夜話 前篇』 青空文庫
どうした事かと一生懸命に呼びもしたり、探ねあかしたが、かいくれ行方がしれぬので、まったく死んだのか、それとも自分がどうかしているのかと思って、お宅まで問合せに来たと語ったのから、大騒ぎになったともうします。
— 長谷川時雨 『人魂火』 青空文庫
袋持が「深手で、山の中へでも、倒れておられるのではあるまいか」「さあ――坊主共が捜したらしいが、かいくれ、行方が判らぬ。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
聲が聞えるのはまだしもいい、聲も形もかいくれ解らぬ事がある。
— 福士幸次郎 『展望』 青空文庫
かいくれ目星が付かない中にどんどん日数が経って行って一月余りも経ちました。
— 国枝史郎 『赤格子九郎右衛門』 青空文庫