枸櫞
くえん異読 クエン
名詞
標準
citron (Citrus medica)
文例 · 用例
夾竹桃、枸櫞樹、たこの木、オレンジ。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
珈琲がなければ極く手軽にして湯冷しの水へ砂糖を加えてレモンを絞り込んでその水を壜へ入れて井戸の中かあるいは氷で冷しておいても好いのですし、今のような砂糖水一合へ枸櫞酸の結晶したのなら半グラム、即ち一分三厘を溶かしてレモン油なら一滴|橙皮油なら半滴を落して冷しておいてもようございます。
— 秋の巻 『食道楽』 青空文庫
枸櫞酸のでも毎日多量に飲むと痩せます。
— 秋の巻 『食道楽』 青空文庫
上等にすると生レモンを絞り込まなければなりませんが、代価が高くなりますから軽便法にして、二十人前なら一升のお湯へ枸櫞酸の結晶したのを大匙軽く一杯位入れて、砂糖を半斤とゼラチンばかりなら四十枚|要りますけれども代価が高いからゼラチン十枚に寒天三本位使いましょう。
— 秋の巻 『食道楽』 青空文庫
例えば、アメリカでも第一流のB会社で売り出している老人用粉乳は、肝油やビール酵母などから必要のビタミン類を補給し、第一燐酸ソーダや枸櫞酸鉄などを加えて、鉱物質を添加するというふうに、大分進んだ考え方になっている。
— ――長生きをする学問の存在―― 『老齢学』 青空文庫
癒着の方は少し厄介だが、枸櫞酸ソーダが效くと思いますね。
— 中谷宇吉郎 『ジストマ退治の話』 青空文庫
枸櫞酸ソーダ入りの粉薬は、毎食後にのむので、これはきわめて尋常である。
— 中谷宇吉郎 『ジストマ退治の話』 青空文庫
ところで不思議なことには、約三週間、その半日のうつらうつらをやり、枸櫞酸ソーダをのんでいたら、胃袋の存在がいつの間にか、自覚されないようになって来た。
— 中谷宇吉郎 『ジストマ退治の話』 青空文庫