覚え書き
おぼえがき
名詞
標準
文例 · 用例
始めのうちはただ読みっ放しにしていたが、あまり面白いから途中からは時々手帳へ覚え書きに書き止めておいた。
— 寺田寅彦 『マルコポロから』 青空文庫
科学の方則とは畢竟「自然の記憶の覚え書き」である。
— 寺田寅彦 『津浪と人間』 青空文庫
(もっともこの問答の記事は左千夫氏が聞いたのを覚え書きにしたので多少の誤りがあるかもしれぬと断わってある)。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
もし、この一編の覚え書きのような未定稿が、映画の製作者と観賞者になんらかの有用な暗示を提供することができれば大幸である。
— 寺田寅彦 『映画の世界像』 青空文庫
いわゆる「カフスに書いた覚え書き」によって撮影を進行させ、出たとこ勝負のショットをたくさんに集積した上で、その中から截断したカッティングをモンタージュにかけて立派なものを作ることも可能であろうが、経済的の考慮から、そういう気楽な方法はいつでもどこでも許されるはずのものではない。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
先生の死後に出て来たノートの中に「Tのすしの食い方」と覚え書きのしてあったのは、この時のことらしい。
— 寺田寅彦 『夏目漱石先生の追憶』 青空文庫
ただ自分でほんとうにおもしろいと感じたことの覚え書きか、さもなければ譬喩か説明のために便利な道具として使うための借りものに過ぎない。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
おそらく夕飯後の静かな時間などに夫人を相手にいろいろのことを質問したりして、その覚え書きのようなつもりで紙片の端に書きとめたのではないかという想像が起こってくる。
— 寺田寅彦 『小泉八雲秘稿画本「妖魔詩話」』 青空文庫