暗色
あんしょく
名詞名詞-の形容詞
標準
dark colour
文例 · 用例
併し十餘年を經る時は、其の表面に存する斑理の紅色は、漸くにして黒暗色を帶びるに至るのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
ひとつ妙な点を、女の鋭い目というものが捉えていて、出るときに同じ暗色の外套を着ていたのだが、襟もネクタイもなかったのだという。
— THE MAN WITH THE TWISTED LIP 『唇のねじれた男』 青空文庫
ただ、そいつが中肉中背、暗色の何かを着ていたというのがわかるだけで、それ以上そいつの手がかりはありません。
— THE REIGATE PUZZLE 『ライギット・パズル』 青空文庫
また、灰をあちこちの床から集めてみたが、暗色で薄片状、これはトリチノポリの灰にのみ表れるものだ。
— A STUDY IN SCARLET 『緋のエチュード』 青空文庫
わが最後の梯を登りゆくとき、一人の女の小き絹の片にて髮を裹み、闊き暗色の上衣を着たるが入口に現れて、あすの名題や變りし、蹶き給ふな、マルコオと云ひつゝ迎へぬ。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
ボーイ長の右手と右の肺の部分に紫暗色の打撲傷ができていた。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
しかし十余年も経つ時はその表面の斑理の紅色は、次第に黒暗色を帯びるのである。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
おっかぶさって来るかと見上くれば、目のまわるほど遠のいて見え、遠いと思って見れば、今にも頭を包みそうに近く逼ってる鋼色の沈黙した大空が、際限もない羽をたれたように、同じ暗色の海原に続く所から波がわいて、闇の中をのたうちまろびながら、見渡す限りわめき騒いでいる。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
作例 · 標準
私は毎日暗色について考えている。
暗色という言葉は日本語で重要だ。
彼は暗色の意味を理解している。
この文には暗色が含まれている。