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銀灰

ぎんかい
名詞
1
標準
文例 · 用例
さうして所々に露出した山骨は青みがかつた真珠のやうな明るい銀灰色の条痕を成して、それがこの山の立体的な輪郭を鋭く大胆なタッチで描出してゐるのである。
寺田寅彦 雨の上高地 青空文庫
そうして所々に露出した山骨は青みがかった真珠のような明るい銀灰色の条痕を成して、それがこの山の立体的な輪郭を鋭く大胆なタッチで描出しているのである。
寺田寅彦 雨の上高地 青空文庫
かの女はしばらく、薄紅色のカーネーションの花弁に、銀灰色の影のこまかく刻み入ってるのを眺め入った。
岡本かの子 母子叙情 青空文庫
窓越しにマロニエの街路樹の影が、銀灰色の暁の街の空気から徐々に浮き出して来た。
岡本かの子 母子叙情 青空文庫
そのなつかしい気持ちの底には強くて鋭いものに対する稚純な敵意よりもなほさら私のこゝろにふかく沁みついてゐる刈萱の穂の銀灰色の虚無的な寂しい風趣なのである。
岡本かの子 秋の七草に添へて 青空文庫
その埃の加減か、または夜気で冷えた加減か池の面には薄く銀灰色の靄が立て籠めて来て、この濃淡の渦巻は眺める人に幻を突きつけて、記憶に潜在するあらゆる情緒を語れ/\と誘ふやうに見える。
岡本かの子 夏の夜の夢 青空文庫
川上の上は一面に銀灰色の靄で閉じられて、その中から幅の広い水の流れがやや濁って馳せ下っていた。
岡本かの子 桃のある風景 青空文庫
春先の陽気の定めもなく、空は俄に曇って来て、銀灰色の満天に、茶筅の尖で淡く攪き混ぜたような白濁の乱れ雲が渦を撒き散らしております。
岡本かの子 生々流転 青空文庫