積み立て
つみたて
名詞
標準
文例 · 用例
この積善会ってのはね、労働者の賃銀の百分の五を毎月強制積み立てをさせるんだ。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
一三『そういう悲惨な事情であるから、自分の労働賃銀の一部を積み立ててある、積立金を払い戻してくださいというのです』白水が代わって話した。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
労働者がその売った労働力に対して支払った金額の一部を、会社が労働者のために積み立ててある、強制的に。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
長いこと待たせて後明は帰って来て、紙っ切れを渡して、『それへ金額を書いてください、そして、その金額は向こう三か月間に分割して、収入から差し引いて積み立てますから、そのつもりでいてください』と抜かしやがったんだ。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
日本へ帰って二タ月目に、小蝋燭を積み立てたようなそのほの白い花を見つけて、かの女はどんなに歓んだことであろう。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
そして、外庭の半分程の地を取って、その持山からきり曳かれて幹と枝とを切り離なされた八九尺程の雑木が行儀よく、幾組かに其処に積み立てられた。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
極寒の空の薄曇った雲の間から、折々淡い陽の光のもれて来る午後など、かやは吉蔵と世間ばなしをしたりする婆やの傍に、しゃがんで、手際よく、二尺程の丈に截たれた幹や枝が、また縄に結ばれて、小さな束になって、吉蔵の背後や両側に、別な組みになって積み立てられるのを、じっと熱心に見入って居ることがよくあった。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
今年はそこの気のいい亭主が――ウィンディゲイトというのですが――鵞鳥の同好会を作りまして、毎週数ペニーずつ積み立てると、クリスマスにひとり一羽、鳥がいただけるのです。
— THE ADVENTURE OF THE BLUE CARBUNCLE 『蒼炎石』 青空文庫