嬶天下
かかあでんか
名詞
標準
文例 · 用例
此宿も一日二日はよかつたが、三日四日と滞在してゐると、だん/\アラが見えてくる、だいたい嬶天下らしいが、彼女はよいとして亭主なるものは人好きの悪い、慾張りらしい、とにかく好感の持てるやうな人間ぢやない。
— 種田山頭火 『行乞記』 青空文庫
しかもお生家が並々ならぬ大身なる処より、嬶天下の我儘一杯にて、継子|苛めの噂もつぱらなる家なり。
— 夢野久作 『白くれない』 青空文庫
二の一 御旅館醉月は嬶天下だつた。
— 水上滝太郎 『大阪の宿』 青空文庫
これではまるで、お人好しの宿六が、嬶天下の御機嫌をとりに来たようなものではないか、郡民畏怖の的である新お代官の権威のために取らない。
— 弁信の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
ヘルマー 仕樣があるものか、我儘女が剛情をいひ張つてる間は駄目だ、俺は人の物笑ひになつて嬶天下で頭が上らないといはれるだらう。
— ET DUKKEHJEM 『人形の家』 青空文庫
それは、嬶天下だった。
— ディードリッヒ・ニッカボッカーの遺稿 『リップ・ヴァン・ウィンクル』 青空文庫
」「彼奴の家は僕や竹内のところと違って、嬶天下だ。
— 佐々木邦 『変人伝』 青空文庫
嬶天下という事情に免じて堪忍してやれ」 と菊池さんは島崎夫人に責任を負わせた。
— 佐々木邦 『変人伝』 青空文庫