賠
賠
名詞
標準
文例 · 用例
ボースンは、船長に損害賠償を要求しようとしたが、テンで、デッキまでも上がらされなかった。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
デンマークは和を乞いました、しかして敗北の賠償としてドイツ、オーストリアの二国に南部最良の二州シュレスウィヒとホルスタインを割譲しました。
— 信仰と樹木とをもって国を救いし話 『デンマルク国の話』 青空文庫
庚子賠款を放棄した。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
その時誰かの万年筆のインキがほんの少しばかり卓布を汚したのに対して、オーバーケルナーが五マルクとかの賠償金を請求した。
— 寺田寅彦 『ある日の経験』 青空文庫
ドイツの男達が科学へ科学へと世界人類の精神的幸福という事も考えずに何かしら新しいことを発明しようと猛進して得たものは戦敗と賠償金でした。
— 岡本かの子 『母と娘』 青空文庫
樺太二部の一は、我が幾万の同胞を殺し、幾億の軍費を費せしに対して、余りに少き賠償なれど、若し国民が此戦勝により、何等か偉大なる精神上の賜物を得しならば、余輩は数十億の償金を得るよりも、幾万方里の領土を加ふるよりも、寧ろ我国将来の為に之れを慶賀せん。
— 押川春浪 『警戒すべき日本』 青空文庫
潰してしまっても、もともとたいした新聞じゃなかったんだから……」 と、笑っていると、お前は暫らくおれの顔を見つめていたが、何思ったか、いきなり、「――冗談言うと、撲りますぞ」 と、言って出て行き、それきりおれのところへ顔出しもしなかったが、それから大分経って、損害賠償だといって、五十円請求して来た。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
その手紙を見るなり、おれは、こともあろうに損害賠償とはなんだ、折角これまで尽して来てやったのに……と、直ぐ呶鳴り込んでやろうと思ったが、莫迦莫迦しいから、よした。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫