恰当
恰当
名詞
標準
文例 · 用例
開豁が朴茂に感染れたから、何処か仮衣をしたように、恰当わぬ所が有ッて、落着が悪かッたろう。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
今もインドで崇拝さるるハヌマン猴とて相好もっとも優美な奴がこの彫像に恰当する由(ハウトン著『古博物学概覧』一九頁已下)。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
あるいは、「某の実子、幾人ありて、某の年齢は幾歳なりや、だれには幾人の子あるや、なおこれよりのち出産ありや、その生まるる子は男なりや女なりや、今年あるや来年あるや、今年なれば二月か三月か何月なりや」と問うに、その恰当せる月にて発声す。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫
そして恰当な共産食堂が漸次その活動の範囲――職業紹介所、図書館等にまで――を確かに拡張することであろう。
— ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 『共産食堂』 青空文庫
今銀座のカッフェーに憩い、仔細に給仕女の服装化粧を看るに、其の趣味の徹頭徹尾現代的なることは、恰当世流行の婦人雑誌の表紙を見る時の心持と変りはない。
— 永井荷風 『申訳』 青空文庫
あるいはむしろ貴族的の功徳といわんよりその時節に恰当の社会なりしがゆえなり。
— 徳富蘇峰 『将来の日本』 青空文庫
土豚に役者の不恰当なるは、なお力士の舞台に不恰当なるが如し。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫