幻辞.com

港々

港々
名詞
1
標準
文例 · 用例
商人よふたたび椰子の葉の茂る港にかへり君のあたらしい綿と瑪瑙を積みかへせ亞細亞のふしぎなる港々にさまよひ來り青空高くひるがへる商業の旗の上にああかのさびしげなる幽靈船のうかぶをみる。
萩原朔太郎 蝶を夢む 青空文庫
青森、三馬屋、そのほか外ヶ浜通り港々、最も甚敷丹後の人を忌嫌ふ。
太宰治 津軽 青空文庫
此説、隣境にも及びて松前南部等にても港々にては多くは丹後人を忌みて送り出す事なり。
太宰治 津軽 青空文庫
そうしてその音の音色はその港々で少しずつちがって聞こえるであろう。
寺田寅彦 試験管 青空文庫
おまけに、港々には、春婦宿を経営していたし、大規模な、世界を股にかけた、人肉買売までもやっておった。
小栗虫太郎 地虫 青空文庫
さて新七が太郎兵衛に言うには、難船をしたことは港々で知っている。
森鴎外 最後の一句 青空文庫
さて新七が太郎兵衞に言ふには、難船をしたことは港々で知つてゐる。
森鴎外 最後の一句 青空文庫
それから毛唐の嫌う金曜日金曜日に汽笛を鳴らして、到る処の港々を震駭させながら出帆する、倫敦から一気に新嘉坡まで、大手を振って帰って来る位の離れ業は平気の平左なんだから、到底|吾々のアタマでは計り知る事の出来ないアタマだよ。
夢野久作 難船小僧 青空文庫