油絵の具
あぶらえのぐ
名詞
標準
oil paints
文例 · 用例
病友は鼈四郎にうしろ頸に脹れ上って今は毬が覗いているほどになっている癌の瘤へ、油絵の具で人の顔を描けというのである。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
腫物の皮膚に油絵の具のつきはよかった。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
私は記念にと思ってその前に四匹の寝ている姿を油絵の具でスケッチしておいたのが、今も書斎の棚の上にかかっている。
— 寺田寅彦 『子猫』 青空文庫
日本の洋画家の粗雑な油絵の具の扱ひ方の乱暴極まるものを許り見馴れてゐる私にとつては、ユトリロがおツユたつぷりで、それを根気よく重ねてゐる、柔らかい作品をみて、これこそ真個うの油絵で、日本の洋画家は油絵を描くどころか、油絵といふ材料を満足に使ひこなせてゐないのだと痛感したものであつた。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
これはきのう古藤が油絵の具と画筆とを持って来て書いてくれたので、かわききらないテレビンの香がまだかすかに残っていた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
で、葉子は長椅子の下から、木村の父が使い慣れた古トランク――その上に古藤が油絵の具でY・Kと書いてくれた古トランクを引き出して、その中から黒い駝鳥の羽のボアを取り出して、西洋臭いそのにおいを快く鼻に感じながら、深々と首を巻いて、甲板に出て行って見た。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
何故かと云うと田中君は、詩も作る、ヴァイオリンも弾く、油絵の具も使う、役者も勤める、歌骨牌も巧い、薩摩琵琶も出来ると云う才人だから、どれが本職でどれが道楽だか、鑑定の出来るものは一人もいない。
— 芥川龍之介 『葱』 青空文庫
従ってまた人物も、顔は役者のごとくのっぺりしていて、髪は油絵の具のごとくてらてらしていて、声はヴァイオリンのごとく優しくって、言葉は詩のごとく気が利いていて、女を口説く事は歌骨牌をとるごとく敏捷で、金を借り倒す事は薩摩琵琶をうたうごとく勇壮活溌を極めている。
— 芥川龍之介 『葱』 青空文庫
作例 · 標準
油絵の具について考える必要があります。
この油絵の具は非常に重要です。
油絵の具の意味を理解することが大切です。
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