遇
遇
名詞
標準
文例 · 用例
人間も糟谷のような境遇に落つるとどっちへむいても苦痛にばかり出会うのである。
— 伊藤左千夫 『老獣医』 青空文庫
学問の上に最も不幸なりし予は、遂に六箇月を出でざるに早く廃学せねばならぬ境遇に陥った。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
十月十六日政夫民子様 学校へ行くとは云え、罪があって早くやられると云う境遇であるから、人の笑声話声にも一々ひがみ心が起きる。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
思えば実に人の境遇は変化するものである。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
(多くの物凄い怪談は、たいてい夢の恐怖を素材にしてゐる)現實の世界に於ては、たとへどんなに恐ろしい事件、死に直面するやうな事件に遭遇しても、決して夢のそれのやうには恐ろしくない。
— 萩原朔太郎 『夢』 青空文庫
あらゆる詩人的な文学者は――小説家でも思想家でも――日本に於ては不遇であった。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
これすなわち主観の掲げる観念であって、各々の人の気質により、個性により、境遇により、思想により、それぞれ内容を別にしている。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
そして一般について言えば、運命の数奇を極め、境遇の変化に富んだ人の生涯は詩的であるが、平凡無為に終った人の生涯は散文的だ。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫