碧
へき
名詞
標準
文例 · 用例
予は自ら慰めてこんなことをいうものの、子規子没後は虚子、碧梧桐と歌われているその虚子君の口から、子規子が迷惑なるべくやに思わるといわるることを予ははなはだ口惜しく思うのである、親友に敬意を欠くの恐れがあるからあまり理屈はいうまい、ただ生前先生から聞いた二、三の話を紹介して、世人の判断に任せておく。
— 伊藤左千夫 『竹乃里人』 青空文庫
空は紺碧に深まり、山は紫緑に黒ずんでいる。
— 九鬼周造 『祇園の枝垂桜』 青空文庫
大きな硝子窓越しには遠くに雨雲のよどんだ夏の無月の空が、潤みを持つた紺碧の色に果てもなく擴がつてゐた。
— 有島武郎 『小さき影』 青空文庫
碧い、噴き出す蒸気のやうに。
— 亡き児文也の霊に捧ぐ 『在りし日の歌』 青空文庫
顧れば峡間から東方の霞沢岳連峰の木山には、どす玄い雨雲が、甘藍の大葉を巻いたように冠ぶさって、その尖端が常念一帯の脈まで、包んで来ている、雪の峡流は碧い石や黄な石をひたして、水嵩も多くなって、樺青く雪白い間を走って行くのが、遙かに瞰下されて、先は森林の底に没している。
— 小島烏水 『槍ヶ岳第三回登山』 青空文庫
痕を残さない、濃さと淡さの碧が、谷から舞い上る霧のほむらに、ぬらりと光る。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
水の面には、生の動揺といった象が見えている中に、これはまた青嵐も吹かば吹け、碧瑠璃のさざれ石の間に介まって、黙んまりとした|死の静粛!
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
槍ヶ岳以北は、見えなかったが、木曾駒ヶ岳は、雪の荒縞を着ながらも、その膚の碧は、透き通るように柔らかだ、恵那山もその脈の南に当って、雄大に聳えている。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
ウィキペディア曖昧さ回避
碧(へき、みどり、あお) あおみどり。藍色に近い緑色。
固有名詞
- 碧 (那覇市の企業) — 沖縄県那覇市に本社を置く企業。
- 碧 (シンガーソングライター)
出典: 碧 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0