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浜育ち

はまそだち
名詞
1
標準
文例 · 用例
」「浜育ちのくせに、山奥の猿みたいな事を言ふなよ。
太宰治 お伽草紙 青空文庫
浜育ちとはいいながら、無益の殺生はせぬものじゃ。
岡本綺堂 平家蟹 青空文庫
源吉は年こそ若けれ、浜育ちの頑丈な男であったが、不意の襲撃に面食らって、おめおめと相手を取り逃がしたばかりか、流れる血汐が眼にしみて、雨のなかにつまずいて倒れた。
岡本綺堂 深川の老漁夫 青空文庫
生れは」「逗子だとよ、親許あ」「やっぱり浜のもんだね……私が浜育ちでがらがらだから却って調子が合うかもしれない」 いしは、新しい女に対する好奇心や希望で活溌にハハハと笑った。
宮本百合子 小村淡彩 青空文庫
それは、朱絃舎浜子の爪音が、ちょっと、今の世に、類のない筝の妙音であること、それは、古から今にいたるまでも、数少ないものであろうと思っていたし、性格やその他、明石の上にたぐえる人だったので、白粉ぎらいな彼女のことを、この明石の上はお色が少々黒いといったらば、上も浜育ちでしたろうと彼女は笑った。
――忙しき目覚めに 紫式部 青空文庫
明石の上も明石の浜育ち、自分も横浜の浜育ちという諧謔であったのだ。
――忙しき目覚めに 紫式部 青空文庫
木の切株に掛けるもあり、手洟をかむもあり、何れ劣らぬ浜育ちの、おのがじし声高なる子供自慢、毛並から眼の色、耳の穴まであげつらって、これぞ今日の第一等賞と、人はいえば吾もまた、そうはならぬと、果ては互いの子供の棚おろし、やれ耳がでかすぎるの色気が悪いの、さながら馬市の馬をひやかすようないい草。
八人の小悪魔 ノンシャラン道中記 青空文庫
すなわち横浜育ちの長谷川先生はこの頃見物されたものであらう。
正岡容 艶色落語講談鑑賞 青空文庫