幻辞.com

名詞
1
標準
文例 · 用例
佳き文章とは、「情|籠りて、詞び、心のままの誠を歌い出でたる」態のものを指していう也。
――当りまえのことを当りまえに語る。 もの思う葦 青空文庫
近頃にないびやかな心持になって門を出たら、長閑な小春の日影がもうかなり西に傾いていた。
寺田寅彦 雑記(1) 青空文庫
そして柔らかく温かに湿った湯気の中に動いている人の顔にも、鏡の前に裸で立ちはだかって頬を膨らしてみたり腹を撫でてみたりしている人の顔にも、湯槽の水面に浮んでいるデモクラチックな顔にも、美醜|老若の別なく、一様に淡く寛の表情が浮んでいる。
寺田寅彦 電車と風呂 青空文庫
C君は日露戦争と欧洲大戦を引合に出して、緊張と寛の利害を論じた。
寺田寅彦 電車と風呂 青空文庫
又いくら廣くても其の面積は吾々の下駄ばきの足を容れる事を許さない爲に、なんとなく行き詰まつた窮屈な感じを與へるが、畑地ならば實際何處でも歩いて行けば行かれると思ふだけでも自由なびやかな氣がする。
寺田寅彦 寫生紀行 青空文庫
一々これを細しおれば本誌全誌を挙げてもなお不足を覚ゆる位である。
井沢衣水 本州横断 痛快徒歩旅行 青空文庫
これも、一方に結晶体の原子格子の一小部分を考え、他方に液体の分子集合の緩な状態を考えれば、ある度まではあたっていると言われる。
寺田寅彦 ルクレチウスと科学 青空文庫
気和して而して意ぶる者は、其の将に勝たんとするを喜ぶ也。
幸田露伴 囲碁雑考 青空文庫