胆勇
たんゆう
名詞
標準
文例 · 用例
露地に吾妻下駄カタカタの婀娜な女と因縁のある、唄の意味も心細いが、お孝が投遣りに唄うのは、勝気と胆勇を示すものと云って可い。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
「これは私の発願で、別に子細はありません」 ここに黄敦立という胆勇の男があって、彼は何かの害をなす者であろうと疑った。
— 夷堅志 『中国怪奇小説集』 青空文庫
諸人これは必常妖物の所為と見えるから、胆勇ある者を遣わして看せたらよかろうと申す。
— 犬に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
はたして豪胆勇士川上の偉業はとげられるであろうか。
— 海野十三 『浮かぶ飛行島』 青空文庫
その点は――殊にその点は伏見鳥羽の役に銃火をくぐった、日頃胆勇自慢の父とは似ても似つかぬのに違いなかった。
— ――或精神的風景画―― 『大導寺信輔の半生』 青空文庫
胆勇、僕などの及ぶところにあらず。
— 芥川龍之介 『大正十二年九月一日の大震に際して』 青空文庫
その点は――殊にその点は伏見鳥羽の役に銃火をくぐつた、日頃胆勇自慢の父とは似ても似つかぬのに違ひなかつた。
— ―或精神的風景画― 『大導寺信輔の半生』 青空文庫
我々は近藤の同志ではない、むしろ、彼等が跋扈して、勤王の志士を迫害することを憎み憎んでいる者なのだが、さりとて彼等の胆勇は敵ながら尊敬せざるを得ん、幕臣旗本がおびえきって眠っているうちに、彼等だけが関東男児の意気を示していることは敬服に堪えんのだ。
— 恐山の巻 『大菩薩峠』 青空文庫