葉桜
はざくら
名詞
標準
cherry tree in leaf
文例 · 用例
私たち、言い知れぬ恐怖に、強く強く抱き合ったまま、身じろぎもせず、そのお庭の葉桜の奥から聞えて来る不思議なマアチに耳をすまして居りました。
— 太宰治 『葉桜と魔笛』 青空文庫
火渡り宮沢賢治竜王の名をしるしたる紺の旗黄と朱の旗さうさうと焔はたちて葉桜の梢まばゆし布をもてひげをしばりし行者なほ呪をなしやめずにくさげに立ちて見まもる軍帽をかぶれる教師
— 宮沢賢治 『火渡り』 青空文庫
「かのパスを見よ葉桜の、 列は氷雲に浮きいでて、なが師も説かん順列を、 緑の毬に示したり。
— 宮沢賢治 『文語詩稿 一百篇』 青空文庫
葉桜のころで、光り輝く青葉の陰で、どうどうと落ちている滝は、十八歳の私には夢のようであった。
— 太宰治 『デカダン抗議』 青空文庫
されど空気は重く湿り、茂り合う葉桜の陰を忍びにかよう風の音は秋に異ならず、木立ちの夕闇は頭うなだれて影のごとく歩む人の類を心まつさまなり。
— 国木田独歩 『おとずれ』 青空文庫
その年紀は二十三、四、姿はしいて満開の花の色を洗いて、清楚たる葉桜の緑浅し。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
葉桜の深翠したたるばかりの頃に候へば、舞台の上下にいや繁りに繁りたる桜の葉の洩れ出で候て、舞台は薄暗く、緋の毛氈の色も黒ずみて、もののしめやかなるなかに、隣国を隔てたる連山の巓遠く二ツばかり眉を描きて見渡され候。
— 泉鏡花 『凱旋祭』 青空文庫
庭には葉桜を背景にして、大和国分尼寺の遠州系の庭を縮模した、女性的で温雅な池泉が望まれる。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
作例 · 標準
満開の桜も良いけれど、葉桜の季節もまた美しい。
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葉桜が青々と茂り、夏が近づいているのを感じる。
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葉桜の下で散歩するのは、心地よい風が吹いて気持ちが良い。
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