真綿
まわた
名詞
標準
silk floss
文例 · 用例
あるいは花火のようなものに真綿の網のようなものを丸めて打ち上げ、それが空中でぱっと烏瓜の花のように開いてふわりと敵機を包みながらプロペラにしっかりとからみ付くというような工夫は出来ないかとも考えてみる。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫
寒いところで着るための真綿がある。
— 黒島傳治 『氷河』 青空文庫
気候は、と言うと、ほかほかが通り越した、これで赫と日が当ると、日中は早じりじりと来そうな頃が、近山曇りに薄りと雲が懸って、真綿を日光に干すような、ふっくりと軽い暖かさ。
— 泉鏡花 『国貞えがく』 青空文庫
席へ、薄い真綿が羽二重へ辷つたやうに、さゝ……と唯衣の音がして、膝を組むだ足のやうに、友染の端が、席をなぞへに、たらりと片褄に成つて落ちた。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
白い素足と真紅のスリッパにゴチック式の豪華を極めた応接間をモノともせぬ勝気さを見せて、これも炭坑王の奢りを見せた真綿入|緞子の肘掛椅子に、白い豊満な肉体を深々と埋めている。
— 夢野久作 『女坑主』 青空文庫
六 藁が真綿になる話 藁にある薬品を加えて煮るだけでこれを真綿に変ずる方法を発明したと称して、若干の資本家たちに金を出させた人がある。
— 寺田寅彦 『路傍の草』 青空文庫
翌朝になったら真綿になるはずのがとうとうならなくて詐偽だと決定した。
— 寺田寅彦 『路傍の草』 青空文庫
たとえそれまではパルプと真綿をすりかえる手品をやっていたに相違なくとも、その時には、やっているうちに、もしかするとほんとうにパルプが真綿に変わるかもしれないという不可思議な心持ちを、みずからつとめて鼓舞しつつ、ビーカーの中をかき回していたのではないかという疑いである。
— 寺田寅彦 『路傍の草』 青空文庫
作例 · 標準
この真綿のように柔らかい肌触りのタオルは、最高の贅沢だ。
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昔は真綿で布団を作っていたと祖母が懐かしそうに話していた。
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真綿のような白い雲が、青い空に浮かんでいる。
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ウィキペディア
真綿(まわた)とは、絹の一種で蚕の繭を煮た物を引き伸ばして綿にした物。日本(日本語)においては、室町時代に木綿の生産が始まる以前は、綿(わた)という単語は即ち真綿の事を指していた。
出典: 真綿 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0