流弊
りゅうへい
名詞
標準
文例 · 用例
しかし綱浄は古典素問を排したのではなく、素問学の流弊を排したのであつた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
信じる風が次第に君子士人の間に擴つて流弊はかり難いものがある。
— 折口信夫 『死者の書 續篇(草稿)』 青空文庫
而して覇権一度、相門を去るや、平氏が空前の成功は、平家幾十の※袴子をして、富の快楽に沈酔せしむると同時に、又藤原氏六百年の太平の齎せる、門閥の流弊をも、蹈襲せしめたり。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
今申上げたやうに、商賣が總て座の專有物になつて、特許を經たる商人でなければ商賣が出來ないと云ふことになつて、流弊甚だしく、京都大津の座の商人は、京都から伊勢へ至る道路を悉く座の商人に取つてしまつた。
— 竹越與三郎 『日本の眞の姿』 青空文庫
父母舅姑の爲に、自己の肉を性に富む支那人のこととて、その流弊憂ふべきに至り、支那官憲も幾分之を抵制する必要を感じて來た。
— 桑原隲藏 『支那人間に於ける食人肉の風習』 青空文庫
明の太祖は實際的政治家として、中々傑出し居るが、彼は割股行孝の流弊を知つて、新に之を制限した。
— 桑原隲藏 『支那人間に於ける食人肉の風習』 青空文庫
されど其後ち流弊憂慮すべきものがあつて、元時代から政府は之を抵制し始めた。
— 桑原隲藏 『支那の孝道殊に法律上より觀たる支那の孝道』 青空文庫
而して若し淫靡といふことが享樂の流弊であるならば、此點も亦兩時代に共通のものである。
— 原勝郎 『足利時代を論ず』 青空文庫