余人
よじん異読 よにん
名詞
標準
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文例 · 用例
また仁明天皇の御代に僧|真済が唐に渡る航海中に船が難破し、やっと筏に駕して漂流二十三日、同乗者三十余人ことごとく餓死し真済と弟子の真然とたった二人だけ助かったという記事がある。
— 寺田寅彦 『颱風雑俎』 青空文庫
何だか悪い事をするような気がするが、二十余人の口を託されているのだからやむを得ないと思った。
— 寺田寅彦 『震災日記より』 青空文庫
そうだ、爺っつあん、次郎長の児分で一番強いのは森の石松だ」S=月明の天竜河原に どっとあがる鯨波の声は 清水一家八十余人と甲州黒駒の勝蔵一家百五十人が入り乱れての喧嘩。
— 山中貞雄 『森の石松』 青空文庫
舞台はいふまでもなく櫻の園の女|主人ラアネフスカヤの邸宅の廣間で、時は春の夜、その地方の名家もやがて沒落といふ悲しい運命の前にあるのだが、そこにはロシヤのいはゆる「千八百八十年|代の知識階級」である處のラアネフスカヤを初め、老若の男女|達の十|余人が集まつて舞踏に興じてゐる。
— 南部修太郎 『文壇球突物語』 青空文庫
荒木又右衛門が三十余人を相手に奮闘するのを見て理屈抜きにおもしろいと思わない日本人は少ないであろう。
— 寺田寅彦 『映画時代』 青空文庫
二郎述べおわりて座につくや拍手勇ましく起こり、かれが周囲には早くも十余人のもの集まりたり。
— 国木田独歩 『おとずれ』 青空文庫
雑記帳の終わりのページに書き止めてある心覚えの過去帳をあけて見るとごく身近いものだけでも、故人となったものがもう十余人になる。
— 寺田寅彦 『備忘録』 青空文庫
こなたは、盛りは四天王、金札打った独武者、羅生門よし、土蜘蛛よし、※々、狼ももって来なで、萌黄、緋縅、卯の花縅、小桜を黄に返したる年増交りに、十有余人の郎党を、象牙の撥に従えながら、寄すれば色ある浪に砕けて、名所の松は月下に独り、従容として名を得る口惜しさ。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫