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更なり

さらなり
名詞
1
標準
of course
文例 · 用例
大井川の水|涸れ/\にして蛇籠に草離々たる、越すに越されざりし「朝貌日記」何とかの段は更なり、雲助とかの肩によって渡る御侍、磧に錫杖立てて歌よむ行脚など廻り燈籠のように眼前に浮ぶ心地せらる。
寺田寅彦 東上記 青空文庫
それに反して、日本の山々は、富士、白山、立山、三|禅定の神社はいうも更なり、日本北アルプスの槍ヶ岳や常念岳の連山にしてからが、石垣を積み、櫓をあげ、層々たる天主閣をそびやかした松本城を前景に加うることなしに、人間味と原始味の併行した美しさを高めることは出来ない。
小島烏水 不尽の高根 青空文庫
笄、簪は謂ふも更なり、向指、針打、鬢挟、髱挟、当節また前髪留といふもの出来たり。
泉鏡花 当世女装一斑 青空文庫
然るに家業出精の故を以て、これよりさき特に一個この鍛冶屋を賞し給ひしより、昧爽に於ける市街の現象日を追うて趣を變じ、今日此頃に到りては、鍛冶屋の丁々は謂ふも更なり、水汲上ぐる釣瓶の音、機を織る音、鐘の聲、神樂の響、騷然、雜然、業に聲ありて默するは無く、職に音ありて聞えざるは無きに到れり。
泉鏡花 鐵槌の音 青空文庫
徳川氏時代の戯作家は言へば更なり、古への歌人も、また彼の霊妙なる厭世思想家|等も、遂に処女の純潔を尊むに至らず、千載の孤客をして批評の筆硯に対して先づ血涙一滴たらしむ、嗚呼、処女の純潔に対して端然として襟を正うする作家、遂に我が文界に望むべからざるか。
北村透谷 処女の純潔を論ず 青空文庫
妻の何某はいつの頃よりか、何となく気欝の様子見え始めたれど、家内のものは更なり、近所合壁のやからも左したる事とは心付かず、唯だ年|長けたる娘のみはさすが、母の気むづかしげなるを面白からず思ひしとぞ。
北村透谷 鬼心非鬼心 青空文庫
幾度か立出でゝ、出で行きし方を眺むれど、沈み勝なる母の面は更なり、此頃とんぼ追ひの仲間に入りて楽しく遊びはじめたる弟の形も見えず。
北村透谷 鬼心非鬼心 青空文庫
某つらつら先考御当家に奉仕候てより以来の事を思うに、父兄ことごとく出格の御引立を蒙りしは言うも更なり、某一身に取りては、長崎において相役横田清兵衛を討ち果たし候時、松向寺殿一命を御救助下され、この再造の大恩ある主君御卒去遊ばされ候に、某いかでか存命いたさるべきと決心いたし候。
森鴎外 興津弥五右衛門の遺書 青空文庫
作例 · 標準
月は更なり、星の光もまた美し。
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春の夜の夢こそ更なり、儚きものよ。
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彼の才能は更なり、努力もまた素晴らしい。
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