対位
たいい
名詞
標準
文例 · 用例
然るに形式音楽の態度は、楽曲の構成や組織を重んじ、主として対位法によるフーゲやカノンの楽式から、造形美術の如き荘重の美を構想しようとするのであって、極めて理智的なる静観の態度である。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
それかといって、人形の演技は決してこの音楽のただの伴奏ではなくて、聴覚的音楽に対する視覚的音楽の対位法であり、立派な合奏である。
— 寺田寅彦 『生ける人形』 青空文庫
まず最も分明な差別はこれらの視覚的対象と観客との相対位置に関する空間的関係の差別である。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
それがモンタージュによって互いに対立させられる関係は一種の対位法的関係である。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
前のショットの中の各要素と次のショットの各要素との対位的結合によってそこに複雑な合成効果を生ずるのである。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
画面と音響との対位法的な律動的構成の試みが「世界のメロディー」の中に用いられていた。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
ともかくも光像と音響は単に並行的に使用さるべきものではなく、対位法的、調音的に編集さるべきものである。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫
並行的使用は両方の要素を相殺し、対位法的編成は二つのものを生かし強調するのである。
— 寺田寅彦 『映画芸術』 青空文庫