銀線
ぎんせん
名詞
標準
文例 · 用例
俗に銀線に触るるなどと言うのは、こうした心持かも知れない。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
私は、この、この窓から遥に巽の天に雪を銀線のごとく刺繍した、あの、遠山の頂を望んで投げたのです。
— 泉鏡花 『革鞄の怪』 青空文庫
岩木川が細い銀線みたいに、キラキラ光つて見える。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
その銀線の尽きるあたりに、古代の鏡のやうに鈍く光つてゐるのは、田光沼であらうか。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
」 夏の月が、その夜は満月でしたが、その月光が雨戸の破れ目から細い銀線になって四、五本、蚊帳の中にさし込んで来て、夫の痩せたはだかの胸に当っていました。
— 太宰治 『おさん』 青空文庫
俥の歯を編む無数の銀線が、きら、きら、ぴか、ぴか、と鋭く光を放った。
— 岡本かの子 『かやの生立』 青空文庫
」 城下の果に霧を展いて、銀線の揺れつつ光る海の上に、紅日、山の端の松を沈むこと二三寸。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
噴水の銀線は日にかゞやけり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫