底気味悪い
そこきみわるい
形容詞
標準
strange
文例 · 用例
でなければ何とも知れない底気味悪い遠方のものが云っているのだ。
— 岡本かの子 『金魚撩乱』 青空文庫
すると、全く音響のはたと停った底気味悪い瞬間、その一帯の沈黙の底からどことも知れず流れる支那人の靴音だけが、かすかに参木の耳へ聞えて来た。
— 横光利一 『上海』 青空文庫
勿論、天気が妙に曇って居る故も有るだろうが、木の緑りが堅い様な調子を帯びて、くっきりと暗い陰を作って居る葉かげ等には、どうしても手を突き込めない様な底気味悪い冷やかさがただよって居る。
— 宮本百合子 『後庭』 青空文庫
新蔵は勿論中っ腹で、お敏の本心を聞かない内は、ただじゃ帰らないくらいな気組でしたから、墨を流した空に柳が聳えて、その下に竹格子の窓が灯をともした、底気味悪い家の容子にも頓着せず、いきなり格子戸をがらりとやると、狭い土間に突立って、「今晩は。
— 芥川龍之介 『妖婆』 青空文庫
」と申したに、学匠は忽ち底気味悪いほくそ笑みを洩しながら、わざとさりげない声で答へたは、「何を隠さう、われらは、天が下の人間を掌にのせて弄ぶ、大力量の剛の者ぢや。
— 芥川龍之介 『きりしとほろ上人伝』 青空文庫
苦力たちがみな、腕に小さな青布をつけているのが、何か底気味悪い感じを匪賊たちに与えたようでもありました。
— ――近代伝説―― 『立札』 青空文庫
二 今まで五重塔の九輪に、最後の光を残していた夕陽が、いつの間にやら消え失せてしまうと、あれほど人の行き来に賑わってた浅草も、たちまち木の下闇の底気味悪いばかりに陰を濃くして、襟を吹く秋風のみが、いたずらに冷々と肌を撫でて行った。
— 江戸名人伝 『歌麿懺悔』 青空文庫
こんな女の申す事など本気で聞いても居りませんが、それでいて何となく底気味悪い不吉な予感に襲われるのでございます。
— 大倉※子 『機密の魅惑』 青空文庫
作例 · 標準
夜中に誰もいないはずの部屋から音が聞こえ、底気味悪く感じた。
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その廃屋は、一歩足を踏み入れた瞬間から底気味悪い雰囲気が漂っていた。
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彼の作り出す絵画は、なぜか見る者に底気味悪い印象を与える。
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