綽々
しゃくしゃく
形容詞-たる副詞-と
標準
free and easy
文例 · 用例
そこにすでに男の虚勢を見透し、見透すがゆえに、余裕|綽々とした自分であることを男に示したかった。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
物質上に於て、彼は極めて鷹揚であると同じく、時間上に於ても、彼は極めて餘裕綽々として呑氣である。
— 萩原朔太郎 『所得人 室生犀星』 青空文庫
この淵の無心な気持ちになっていれば世間がどう変りこっちにどう仕向けようと、余悠綽々なのだ。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫
鼠のずぼんの裾が見え、樺色の靴を穿き、同一色の皮手袋、洋杖を軽くつき、両個の狼を前にしつつ、自若たるその風采、あたかも曲馬師の猛獣に対するごとく綽々として余裕あり。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
そしてまたこの家の主人に対して先輩たる情愛と貫禄とをもって臨んでいる綽々として余裕ある態度は、いかにもここの細君をしてその来訪を需めさせただけのことは有る。
— 幸田露伴 『鵞鳥』 青空文庫
今までは、春雨に、春雨にしよぼと濡れたもよいものを、夏はなほと、はら/\はらと降りかゝるを、我ながらサテ情知り顏の袖にうけて、綽々として餘裕ありし傘とともに肩をすぼめ、泳ぐやうなる姿して、右手を探れば、竹垣の濡れたるが、する/\と手に觸る。
— 泉鏡花 『森の紫陽花』 青空文庫
彼女の傲慢さの上を行くほどだったが、しかし彼女は余裕綽々たるものがあった。
— 織田作之助 『雨』 青空文庫
何番が売れているのかと、人気を調べるために窓口へ寄っていた人々は、余裕綽々とした寺田の買い方にふと小憎らしくなった顔を見上げるのだったが、そんな時寺田の眼は苛々と燃えて急に挑み掛るようだった。
— 織田作之助 『競馬』 青空文庫
作例 · 標準
彼は自由な発想で、常に綽々とした態度で仕事に取り組んでいる。
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ベテランの職人は、どんな困難な作業にも綽々として動じない。
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その画家の作品には、筆致の綽々たる勢いが感じられる。
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