造り庭
つくりにわ
名詞
標準
文例 · 用例
例へば悪趣味で人を呼ぶ都会の料理屋の造り庭の全く無意味なこけおどしの石燈籠などよりも、寸分無駄のない合理的な発電所や変圧所の方がどの位美しく気持がよいか比較にならないやうに思はれるのである。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
例えば悪趣味で人を呼ぶ都会の料理屋の造り庭の全く無意味なこけおどしの石燈籠などよりも、寸分無駄のない合理的な発電所や変圧所の方がどのくらい美しく気持がよいか比較にならないように思われるのである。
— 寺田寅彦 『雨の上高地』 青空文庫
「は は は 子供を連れとる」 私の気持ちはというと、この原始の自然があまりに、私たちの自然と感じ慣れているものより差違があり、この現実が却って、百貨店の催しものの、造り庭のように見え、この南洋風景図の背景の前に、鰐がいるのは当然の趣向に見え、もう少し脅えたい気持ちをさえ自分に促した。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
それから、平坦な道路へ出た時は、その左右に※の木が植ゑつけたかの樣に生え、それが紅葉してゐて、ところ/″\、雜草を切り開らいて、燕麥を刈り取つた跡がある野塚原野で、――この風景は丸で大きな造り庭と云つてもいい。
— 斷橋 『泡鳴五部作』 青空文庫
後側は日本固有の造り庭で泉水や築山が拵へてある。
— 正岡子規 『病牀六尺』 青空文庫
故にこれを結論すれば、彼の俳句はその造庭術や生活様式と同じく、ヂレツタントの風流であつて、然も「人生そのもの」の実体的表現なのだ。
— 俳人としての芥川龍之介と室生犀星 『小説家の俳句』 青空文庫
日本の造庭術は、元来が理想の天地の模型である。
— 岡本かの子 『女性と庭』 青空文庫
それは度々の修復につけても代々、小堀遠州家の造庭家の心づかいによって江戸中期以前の雰囲気が遺されているからなのだと池上は説明しました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫