葦辺
あしべ
名詞
標準
reedy shore
文例 · 用例
反歌春もやや潟の水曲を行きありく白鷺の眼の黒くするどさ童子柳河涼しさは水豊かなる柳かげ葦笛吹きて我等行けりし夏の照り葦辺行く子は魚籠もちて何か真顔の我にかも似る今ぞ見む郷国は童がどの顔も我によく似る太郎によく似る (妻に)町内菎蒻屋桶に藷磨り、飴形屋掛けて飴練る、蚊ばしらや春より立たむ。
— 北原白秋 『夢殿』 青空文庫
水あかり黒川の浅夜の冷やき水あかり江につづくらし広き汐騒黒川の葦辺の冷やき水あかり夜汐かまじる暗くにほへり川間橋何か藻くづの青めくは夜釣のさしてにほふならしも安旅籠この晩は少し疲れて苦しかつた。
— 北原白秋 『海阪』 青空文庫
○若の浦に潮満ち来れば潟を無み葦辺をさして鶴鳴き渡る 〔巻六・九一九〕 山部赤人 赤人の歌続き。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
巻十五に、「鶴が鳴き葦辺をさして飛び渡るあなたづたづし独さ寝れば」(三六二六)、「沖辺より潮満ち来らし韓の浦に求食りする鶴鳴きて騒ぎぬ」(三六四二)等の歌があり、共に赤人の此歌の模倣であるから、その頃から此歌は尊敬せられていたのであろう。
— 斎藤茂吉 『万葉秀歌』 青空文庫
葦辺行く鴨の羽交に霜降りて寒き夕は大和し思ほゆ(志貴皇子)倭恋ひ寝の寝らえぬにこころなくこの洲の崎に鶴鳴くべしや(文武天皇)うらさぶる心さまねし久方の天の時雨の流らふ見れば(長田王?
— 三好達治 『万葉集の恋歌に就て』 青空文庫
これはさる頃の葦辺踊りのときのものでいまだにうす赤く菓子のあとがついてるが、私は近頃ながらく病床にいたあいだこれをなつかしいものにして枕もとにおき、そのおりの旅のみやげの春日の鹿をならべてあかず眺めていた。
— 中勘助 『小品四つ』 青空文庫
皿のふちにずらりと鼻をならべた赤や茶や紺青やの鹿の輪は葦辺踊りの美しい子たちの姿である。
— 中勘助 『小品四つ』 青空文庫
現代の温気の世界は何を創造しつつあるか、まだよく判然しないけれども、先ず河合ダンスと少女歌劇と、あしべ踊りと家族温泉と赤玉女給等は、かなり確かな存在であろうと考える。
— 小出楢重 『めでたき風景』 青空文庫
作例 · 標準
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