月鼈
げつべつ
名詞
標準
文例 · 用例
不思議や、唄つた時の白痴の声は此話をお聞きなさるお前様は固よりぢやが、私も推量したとは月鼈雲泥、天地の相違、節廻し、あげさげ、呼吸の続く処から、第一|其の清らかな涼しい声といふ者は、到底此の少年の咽喉から出たのではない。
— 泉鏡太郎 『高野聖』 青空文庫
なお金銭におけるごとく、+−出入の相違は天地|懸隔、月鼈雲泥、駿河台の老婦人もまたこの般の人なりき。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
不思議や、唄った時の白痴の声はこの話をお聞きなさるお前様はもとよりじゃが、私も推量したとは月鼈雲泥、天地の相違、節廻し、あげさげ、呼吸の続くところから、第一その清らかな涼しい声という者は、到底この少年の咽喉から出たものではない。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
などゝ声を合せたがつたが、いつかの晩に耳にした太十等の歌声の素晴しさに比べると、月鼈の相違であることが益々明らかに想はれるだけだつた。
— 牧野信一 『武者窓日記』 青空文庫
これを宗鑑、守武らの自ら吟じ自ら聴き独り作り独り喜ぶに比すれば、形勢の変遷、時運の泰否、啻に月鼈霄壌のみならず。
— 正岡子規 『古池の句の弁』 青空文庫
菊五郎の松王を徹頭徹尾無類の大出来にて、堀越の源蔵とは月鼈の相違ありとは鷸※掻中なる面白き断定に加ふべし。
— 三木竹二 『両座の「山門」評』 青空文庫