綿菓子
わたがし
名詞
標準
cotton candy
文例 · 用例
三 子供たちは綿菓子を喰べながら、稚児さんが二つの扇を、眼にもとまらぬ速さでまわしながら、舞台の上で舞うのを見ていました。
— 新美南吉 『狐』 青空文庫
機械の中から吹き出る綿菓子を雪のように積らせた店や、彩色入りの長い飴棒を束ねた店や、玩具店などと並んだところは、日本の縁日に似た町祭だったが、その間を歩く人人はあまり嬉しそうな様子もなかった。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
お爺さんが車をぶんぶんまわして、桃色の綿菓子をつくっていた。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
あるかなきかの桃色の泡が真鍮の桶の中から湧いて出てくると、これが霧のような綿菓子になる。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
」子供の頭ぐらいの大きい綿菓子を私はそっと抱いた。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
綿菓子を頬ばって、思うまじ見まじとすれど我家かな、漠然とこんな孤独を愛する事もいいではありませんか。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
」 あえなくも菜っぱと小鳥の感傷が、桃色の甘い綿菓子に変ってしまった。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
綿菓子のじいさんは、この寒空に雨が煙っているのに、何時までもガラガラと真鍮の車をまわしていた。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫