贏
贏
名詞
標準
文例 · 用例
恐らくは數百篇中の一が、僅かに辛うじて――しかも偶然の成功によつて――多少の詩的效果を贏ち得るだらう。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
實例としても、自由詩の多くは散文的惰氣に類して、その眞に成功し、詩としての十分な魅惑を贏ち得たものは、僅かに少數を數へるに過ぎない。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
女はその瞳の一つだも贏ち得たなら自分はどんなに幸福だろうと考えないわけにはゆかない。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
自分で自分の中の女なるものに向って換骨脱胎の手術を施して、もはや自分の理想通りのもの、弱からず、恥かしめられず、強健な精神肉体を贏ち得たつもりでいた私、人格転換の外科医を以って自任していたその私にも見落しがありました。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
小田島は聞いて居るうちにそれはイベットのあのあでやかな美貌と時には職業上の政略として用いる例の彼女の可愛いいふてぶてしい技巧で贏ち得た男達であろうと思っては見たが、今の彼にとって余り宜い気持ちは仕無かった。
— 岡本かの子 『ドーヴィル物語』 青空文庫
国太郎はまたどうかしてこの教育ある令嬢出のおかみさんの尊敬を贏ち得るような夫になろうと苦心した。
— 岡本かの子 『とと屋禅譚』 青空文庫
十年奮闘して何物をも贏ち得なかつた。
— 平出修 『計画』 青空文庫
十年奮鬪して何物をも贏ち得なかつた。
— 平出修 『計畫』 青空文庫