盻
盻
名詞
標準
文例 · 用例
」 ツイと横を向きながら、おかしく、流盻が密と行くと、今度は、短冊の方から顎でしゃくる。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
何処までも人を凌いだ仕打な薬売は流盻にかけて故とらしう私を通越して、すた/\前へ出て、ぬつと小山のやうな路の突先へ蝙蝠傘を差して立つたが、其まゝ向ふへ下りて見えなくなる。
— 泉鏡太郎 『高野聖』 青空文庫
) 白痴が泣出しさうにすると、然も怨めしげに流盻に見ながら、こはれ/\になつた戸棚の中から、鉢に入つたのを取出して手早く白痴の膳につけた。
— 泉鏡太郎 『高野聖』 青空文庫
流盻に掛けつゝ尚ほ老爺に、『……其の夜、夢幻のやうに言托を頼まれて、采を験に受取つたは、さて此方衆知つての通りだ。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
」と老爺は盤面を差覗いて、坊主を流盻に勇んだ顔色。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
日出雄少年は猛狒の死骸を流盻に見やりて『それでも、私は殘念です、猛狒は私の鐵砲では死にませんもの。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
」 じろりと流盻に見ていつた。
— 泉鏡花 『二世の契』 青空文庫
高きに登りて 日に盻望し、子が能く 重ねて来るを遅たむ。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫