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桐壺

きりつぼ
名詞
1
標準
court ladies' residence (in the inner Heian Palace)
文例 · 用例
当時五歳の私に彼女は源氏物語の桐壺の巻を「何れの御時にか、女御更衣数多侍ひ給ひける中に……」と読ませて、私は何の意味も判らないながら、養育母兼家庭教師である彼女の字に真似て実語経の一節や、万葉集の歌を万葉仮名で書き始めた。
岡本かの子 私の書に就ての追憶 青空文庫
それはとにかく、元素の名前に「桐壺」「箒木」などというのをつけてひとりで喜んでいる変わった男も若干はあってもおもしろいではないかと思うことがある。
寺田寅彦 柿の種 青空文庫
住んでいる御殿は御所の中の東北の隅のような桐壺であった。
桐壺 源氏物語 青空文庫
幾つかの女御や更衣たちの御殿の廊を通い路にして帝がしばしばそこへおいでになり、宿直をする更衣が上がり下がりして行く桐壺であったから、始終ながめていねばならぬ御殿の住人たちの恨みが量んでいくのも道理と言わねばならない。
桐壺 源氏物語 青空文庫
またある時はどうしてもそこを通らねばならぬ廊下の戸に錠がさされてあったり、そこが通れねばこちらを行くはずの御殿の人どうしが言い合わせて、桐壺の更衣の通り路をなくして辱しめるようなことなどもしばしばあった。
桐壺 源氏物語 青空文庫
数え切れぬほどの苦しみを受けて、更衣が心をめいらせているのを御覧になると帝はいっそう憐れを多くお加えになって、清涼殿に続いた後涼殿に住んでいた更衣をほかへお移しになって桐壺の更衣へ休息室としてお与えになった。
桐壺 源氏物語 青空文庫
同情のある人は故人の美しさ、性格のなだらかさなどで憎むことのできなかった人であると、今になって桐壺の更衣の真価を思い出していた。
桐壺 源氏物語 青空文庫
はじめて桐壺の更衣の上がって来たころのことなどまでがお心の表面に浮かび上がってきてはいっそう暗い悲しみに帝をお誘いした。
桐壺 源氏物語 青空文庫
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桐壺(きりつぼ)は『源氏物語』五十四帖の第1帖。

出典: 桐壺 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0