掻き寄せる
かきよせる
動詞
標準
文例 · 用例
前足で上にかかっている菜っ葉を掻き寄せる。
— 夏目漱石 『吾輩は猫である』 青空文庫
西洋風にすればパンの端を少しちぎっておいてそれでフライの肉をフークの背中へ掻き寄せるようにして食べるのだ。
— 春の巻 『食道楽』 青空文庫
「眼が覚めたのかな」 枕許へ何か掻き寄せるような畳ざわりの音。
— 東海道の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
しかし、その場の光景はその瞬間だけで、下なる人は直ちに面を伏せて、軽く足許に落ちた数珠を掻き寄せると同時に、右手は手桶にかけて、難なく水と姿のすべてとを家の中に運んでしまいました。
— 年魚市の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
酒月は足で座蒲団を掻き寄せると、それを枕にしてゴロリと仰向けに寝っ転がり、「ウム、俺も驚いた」 といいながらマジマジと天井を見上げている。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫