直泣き
ひたなき
名詞
標準
文例 · 用例
日は直泣きぬ、花園に、――種子のみだれの穎割葉、またいとほしむ、何草のかたみともなき穎割葉。
— 蒲原有明 『有明集』 青空文庫
いまはわれにもあらで声高に、母上、母上と呼びたれど、叫びたれど、ゆり動かし、おしうごかししたりしが、効なくてなむ、ひた泣きに泣く泣くいつのまにか寝たりと覚し。
— 泉鏡花 『竜潭譚』 青空文庫
そして声を立ててひた泣きに泣いたのだった。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
而してお末は一時間程ひた泣きに泣いた。
— 有島武郎 『お末の死』 青空文庫
ひた泣きに涙を流した後の歓び――さういつたやうな静かな快活さがあたりに流れました。
— 薄田泣菫 『雨の日に香を燻く』 青空文庫
澄江は畳へ額をつけ、ひた泣きに泣くばかりであった。
— 国枝史郎 『剣侠』 青空文庫
ひた泣きに泣いて掻き口説くのであった。
— 国枝史郎 『娘煙術師』 青空文庫
自分は傘をさそうともせずに、しとどに雨にぬれながら、ひた泣きに君江は泣くのであった。
— 国枝史郎 『娘煙術師』 青空文庫