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撥ね除ける

はねのける
動詞
1
標準
文例 · 用例
その雨の音を撥ねのけるように、空色の壁の向うでは、今もまた赤児が泣き続けている。
芥川龍之介 青空文庫
その曲面には引き込まれる奥行きがあると同時に、撥ねのける反発力のようなものも充分にある、と彼は感じた。
片岡義男 物のかたちのバラッド 青空文庫
撥ね退けるとなにやらばらばらと飛び出た。
怨霊首人形 釘抜藤吉捕物覚書 青空文庫
そして審査の方針として彼はこれらの作品に心理的には脅やかされながら信念的にはこれを勢ひよく排除し跳ねのけるであらう。
美術論・画論 小熊秀雄全集−19− 青空文庫
さあ、大騒ぎになって、六三郎を楽屋へかつぎ込み、水やら薬やらの介抱で、ようように息を吹き返しましたが、その夜なかから大熱を発して、枕をつかむやら、夜具を跳ねのけるやら、転げまわって苦しむのです。
岡本椅堂 子供役者の死 青空文庫
長羅は剣の尖で鹿の角を跳ねのけると、卑弥呼を見詰めたまま、飛びかかる虎のように小腰を蹲めて忍び寄った。
横光利一 日輪 青空文庫
さきほどあんなに喘ぎ喘ぎしていた父は今、夜具を跳ねのけると、するすると、畳の方へ匐い出して来る。
原民喜 雲の裂け目 青空文庫
上の空の様子で機械的に賭ったり取ったりしていたが、急に膝の前の紙幣を手提袋の中に納い込み、巧みに膝の下へ押し込まれていた参事官の足を無情なく跳ねのけると、物憂そうな身振りで立ち上り、次の間の、岩井がいる囲爐裡ばたへやって来る。
久生十蘭 魔都 青空文庫
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