重湯
おもゆ
名詞
標準
thin rice gruel
文例 · 用例
重湯か、薄粥、或は麺麭を少量と言はれたけれども、汽車で、そんなものは得られなかつた。
— 泉鏡太郎 『麻を刈る』 青空文庫
負けずまふは、大雨にて、重湯のやうに腰が立たぬと云ふ後言なるべし。
— 泉鏡花 『寸情風土記』 青空文庫
種吉の所へ行き、お辰の病床を見舞うと、お辰は「私に構わんと、はよ維康さんとこイ行ったりイな」そして、病気ではご飯たきも不自由やろから、家で重湯やほうれん草|炊いて持って帰れと、お辰は気持も仏様のようになっており、死期に近づいた人に見えた。
— 織田作之助 『夫婦善哉』 青空文庫
「なんにもいただけないんでしょうね」「ソップと重湯だけですが両方ともよく食べなさいます」「ひもじがっておりますか」「いゝえそんなでも」 もう許せないと葉子は思い入って腹を立てた。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
重湯と梅ぼしばかりで生きた七日ののち、彼は漸く靜かに半身を起して身體のあちらこちらをさすつて見て、この七日の間に一年も寢ついた病人の肉體を感じたのである。
— 島木健作 『癩』 青空文庫
食べものは發熱の二日目から重湯、牛乳の流動食だつた。
— 島木健作 『續生活の探求』 青空文庫
重湯と梅ぼしばかりで生きた七日ののち、彼はようやく静かに半身を起して身体のあちらこちらをさすってみて、この七日の間に一年も寝ついた病人の肉体を感じたのである。
— 島木健作 『癩』 青空文庫
「飯炊くとき、おねばりとってやんな」 その次の日又重湯を運んでやり、歩けるようになる迄、粥をやるのがいしの任務であった。
— 宮本百合子 『秋の反射』 青空文庫
作例 · 標準
例句
ウィキペディア
重湯(おもゆ)は、伝統的な流動食の一種で、多量の水分を加えてよく煮た薄い粥の上澄み液のことをいう。
出典: 重湯 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0