突き袖
つきそで
名詞
標準
文例 · 用例
鷹揚な突き袖かなんぞしたまんまふすまの前に立って、ひとりでにひらくのを待っていたが、いつまでたっていてもあかないので、ふしぎそうに唐紙をみつめて、トンと畳に足ぶみをしてじれた殿様がある、という話。
— 日光の巻 『丹下左膳』 青空文庫
田丸主水正は、主君対馬守のお代理という格式で、突き袖をせんばかり、そっくりかえってその部屋へはいっていくと、竹田は、前に出ていた天目台をちょっと横へそらして、両肘を角立てて、畳をなめた。
— こけ猿の巻 『丹下左膳』 青空文庫
お力士さんのように肥ったからだに、紋服の突き袖が似合った。
— 新版大岡政談 『魔像』 青空文庫
突き袖かなんかしやがつて、武士たる者が不用心ななりで女郎買なんかに行くから、命から二番目の大髻を切られるのさ。
— 髷切り 『錢形平次捕物控』 青空文庫
突き袖かなんかしやがって、武士たる者が不用心ななりで女郎買なんかに行くから、命から二番目の大髻を切られるのさ。
— 髷切り 『銭形平次捕物控』 青空文庫
取寄せて見ると、何處にでもある平凡な拵への脇差で、先代の朝井|玄策がこれを一本腰にきめて、突き袖をして歩いたのを、先代が死んでからは使ひ手もなく、納戸のガラクタの中に投り込んであつたといふのです。
— 三つの死 『錢形平次捕物控』 青空文庫
五百石とって、つき袖でそっくりかえって歩くばかりが、この世の幸福じゃねえ。
— 丹頂の鶴 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
」 矮小が、心得、抜衣紋の突袖で、据腰の露払。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫