麁
麁
名詞
標準
文例 · 用例
随行の官人、伊吉連博徳、下問に応じて蝦夷の種類を説いて云はく、類に三種あり近きを熟蝦夷、次を麁蝦夷、遠きを都加留と名くと。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
「麁茶を一つ献じましょう。
— 泉鏡花 『二、三羽――十二、三羽』 青空文庫
……「ええ、これは、お客様、お麁末なことでして。
— 泉鏡花 『眉かくしの霊』 青空文庫
――覚えていますが、その時、ちゃら金が、ご新姐に、手づくりのお惣菜、麁末なもの、と重詰の豆府滓、……卯の花を煎ったのに、繊の生姜で小気転を利かせ、酢にした※鰯で気前を見せたのを一重。
— 泉鏡花 『木の子説法』 青空文庫
(麁葉だが、いかがです。
— 泉鏡花 『古狢』 青空文庫
赤ら顔は悪く切口上で、「旦那、どちらの麁※か存じましないけれども、で、ございますね。
— 泉鏡花 『革鞄の怪』 青空文庫
お道さんは、半襟の掛った縞の着ものに、前垂掛、昼夜帯、若い世話女房といった形で、その髪のいい、垢抜のした白い顔を、神妙に俯向いて、麁末な椅子に掛けて、卓子に凭掛って、足袋を繕っていましたよ、紺足袋を……(鋳掛……錠前の直し。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫
汽車の進行中に、この出来事が発見された時、附添の騒ぎ方は……無理もないが、思わぬ麁※であろう、失策した人物に対して、傍の見る目は寧ろ気の毒なほどであった。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫