虚位
きょい
名詞
標準
nominal rank
文例 · 用例
復た当年の苦艱を顧みる者なく、そが細君すらも悉く虚名虚位に恋々して、昔年唱えたりし主義も本領も失い果し、一念その身の栄耀に汲々として借金|賄賂これ本職たるの有様となりたれば、かの時代の志士ほど、世に堕落したる者はなしなど世の人にも謡わるるなり。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
虚位を擁して居るのが人をして輕蔑せしめる。
— 長塚節 『教師』 青空文庫
皇室は虚位なるべし、これに実権を付すべからず、この思想もまたすでに輿論の排除するところとなれり。
— 陸羯南 『近時政論考』 青空文庫
魯の内治の弊竇は、公族の三桓が政權を握り、國君は虚位を擁して、所謂尾大振はずといふ點にあつた。
— 桑原隲藏 『支那史上の偉人(孔子と孔明)』 青空文庫
何故、かような小刀細工をしてまで虚位虚名を、お望みになります?
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
帝室は其帥を制する者にして、兼て又其形體をも統べ給ふものなれば、焉ぞ之を虚位と云ふ可けんや。
— 福沢諭吉 『帝室論』 青空文庫
若しも強ひて之に虚位の名を附せんと欲する者あらば、試に獨り默して今の日本の民情を察し、其數百千年來君臣の情誼中に生々したる由來を反顧し、爰に頓に國會を開て、其國會のみを以て國民の身心を併せて共に之を制御せんとするの工夫を運らしたらば、果して大に不可なるものありて大に要する所の者あるを覺ふ可し。
— 福沢諭吉 『帝室論』 青空文庫
之を虚位と云はんと欲するも得べけんや。
— 福沢諭吉 『帝室論』 青空文庫
作例 · 標準
彼は大臣の職を辞し、名誉職である虚位に就いた。
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会社での彼のポストは虚位であり、実権はほとんどないに等しい。
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形式的な虚位を与えることで、彼の長年の功績を称えた。
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会議では発言するが、彼の役職は虚位のため決定権はない。
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