掻き込む
かきこむ
動詞
標準
文例 · 用例
今日のようにボロ会社を押っ立てて新聞へ大きな広告をして、ぬれ手で何十万円を掻き込むなんていう、そんな器用な芸当をむかしの人間は知りませんからね。
— 津の国屋 『半七捕物帳』 青空文庫
すると世間も広くなって、もっと私と話が合うようになりますから」 それから、女二人の旅券だの船だの信用状だのを、自分一人で掻き込むようにして埒を開け、神戸まで見送って呉れた。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
それで、京子の肩を抱くようにして自分の隣に京子の椅子を押しつけ、京子の首を自分の懐に掻き込むようにした。
— ――二つの連作―― 『春』 青空文庫
冷水を注いで其のぼろ/\な麥飯を掻き込む時彼等の一人でも咀嚼するものはない。
— 長塚節 『土』 青空文庫
さうして、たつた一人大きな食卓を專領して、始めからさら/\と茶漬を掻き込む音をさせた。
— 夏目漱石 『門』 青空文庫
僕が先生に逢うてよく話してやろう」 浅井君は茶漬を掻き込むように容易く引き受けた。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
そうして、たった一人大きな食卓を専領して、始めからさらさらと茶漬を掻き込む音をさせた。
— 夏目漱石 『門』 青空文庫
」 ぶつぶつ呟きながら、この美術家は漸と一|椀だけ掻き込むだ。
— 大正六(一九一七)年 『茶話』 青空文庫