星形
ほしがた
名詞
標準
文例 · 用例
手に取って見ると、白く柔らかく、少しの粘りと臭気のある繊維が、五葉の星形の弁の縁辺から放射し分岐して細かい網のように拡がっている。
— 寺田寅彦 『烏瓜の花と蛾』 青空文庫
※部屋の奧、寢臺のあたりには、そこはかとない薄明しか漂はせてゐなかつた星形の窓は、いまや貪婪な窓と交代して、飽くことなく日光を求めてゐる。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『窓』 青空文庫
手に取って見ると、白く柔らかく、少しの粘りと臭気のある繊維が、五葉の星形の弁の縁辺から放射し分岐して細かい網のように広がっている。
— 寺田寅彦 『からすうりの花と蛾』 青空文庫
中の字を星形にした徽章のついた制帽を冠って、紺のめくらじまの袴をはき脚絆に草鞋がけ、それに久留米絣の綿入羽織という出で立ちであったと思う。
— 寺田寅彦 『初旅』 青空文庫
その途中で、車の前面の幌にはまったセルロイドの窓越しに見る街路の灯が、妙にぼやけた星形に見え、それが不思議に物狂わしくおどり狂うように思われたのであった。
— 寺田寅彦 『夏目漱石先生の追憶』 青空文庫
すなわち星形や十字形のものと、円形のものとを見分けることができるというのである。
— 寺田寅彦 『破片』 青空文庫
左手の推摩居士が坐っていた礼盤から始まって、三階へ行く階段の方角へ点々と連なっているのが、中央の塊状を中心に、前方に三つ後方に一つ、それぞれに鏃形をした、四星形の微かな皮紋であって、その形は、疑うべくもない巨鳥の趾跡だった。
— 小栗虫太郎 『夢殿殺人事件』 青空文庫
半星形に立ちならんだ建物と建物との間の、かなり広いあき地に石炭殻を一面にしきつめた、草一本生えていない殺風景な庭だ。
— 大杉栄 『自叙伝』 青空文庫