背影
はいえい
名詞
標準
文例 · 用例
」 と廂の夕日に手を上げて、たそがれかかる姿を呼べば、蘆を裾なる背影。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
今ちょいと外面へ汝が立って出て行った背影をふと見りゃあ、暴れた生活をしているたア誰が眼にも見えてた繻子の帯、燧寸の箱のようなこんな家に居るにゃあ似合わねえが過日まで贅をやってた名残を見せて、今の今まで締めてたのが無くなっている背つきの淋しさが、厭あに眼に浸みて、馬鹿馬鹿しいがホロリッとなったア。
— 幸田露伴 『貧乏』 青空文庫
その途端に列車は動き出し、窓からサヨナラを交換したが、狭い路を辿って帰る淋しい背影が月明りに霞んで見えた。
— 内田魯庵 『二葉亭余談』 青空文庫
第七十回 鏡に写る背影 ポール・レペル先生とは何の先生であろう。
— 黒岩涙香 『幽霊塔』 青空文庫