低圧
ていあつ
名詞名詞-の形容詞
標準
low pressure
文例 · 用例
よし両輪船だろうが、低圧の単式機関だろうが、炭庫を広くとりさえすれば、ボイラーの水は六十年代中頃まではふんだんに海水を使っていたのだ。
— 服部之総 『汽船が太平洋を横断するまで』 青空文庫
まだ複式機関が発明されてなく、マリンエンジンはすべて低圧の単気筒式だったから――おまけに海水を使っていた――おそろしく石炭を食って金がかかるうえに、寄港地を欠く大洋航海では炭庫に場所を塞がれて貨物庫の余裕が思うほど取れない。
— 服部之総 『汽船が太平洋を横断するまで』 青空文庫
単式低圧機関から複式高圧機関へ、三段膨脹ないし四段膨脹機関へ、タービンおよびギア・タービン機関へ、内燃機関へ――ここで現在の時点が争われている。
— 服部之総 『黒船前後』 青空文庫
それまでは――低圧単気筒の時代には――石炭消費量は一馬力一時間当り平均六ポンド。
— 服部之総 『黒船前後』 青空文庫
三 従来の汽船の少くとも五、六倍の大きさ――約二万トンの巨船を造って、相当馬力の――もちろん単式低圧――機関を装備すると、二、三千トン級の船に比して沢山の有利な条件がえられる。
— 服部之総 『黒船前後』 青空文庫
言うならば、私の愛は、私という人間の無力さを痛感した、その低圧力の中へ、自然に、物理学的に滲透したのである。
— 外村繁 『澪標』 青空文庫
それでたくさんの小室に区切ってあるわけであるが、その災害をうけた小室にいた人は、別室へ救い出されるまで、一時急激な低圧にさらされる。
— 中谷宇吉郎 『宇宙旅行の科学』 青空文庫
私はかつて現代探偵小説に、低圧電気による殺人を書いたことがあったが、それは専門医にたしかめて書いたものであったにかかわらず、前後して故|小酒井不木博士が、同じトリックを用いて、まったく違った小説を書いて発表したために、恐ろしい暗合に腐ってしまったことがある。
— 平次身の上話 『随筆銭形平次』 青空文庫