網引き
あみひき
名詞
標準
文例 · 用例
ところが真夏の八月に入った或る日の事、鯛網引きの留守で、村中が午睡をしている正午下り時分に、ケタタマシイ自動車の音が二三台、地響を打たして別荘の方へ走って行った。
— 夢野久作 『いなか、の、じけん』 青空文庫
古い破れた学生帽をかぶり、男のシヤツを着て、長靴を穿いた新しいマメイドのお里ちやんが朝夕の地引網に現れると、彼等はあちこちから集つて、一本の綱に取り縋り、曳哉/\と声をそろへながら網引きの労働に没頭した。
— 牧野信一 『まぼろし』 青空文庫
網引き地蔵 鎌倉|泉ヶ|谷の浄光明寺は、ほんの一堂に庫裡があるだけの、草寺だった。
— 風花帖 『私本太平記』 青空文庫
察するに、地蔵は地蔵でも、海上がりの御仏だろ」「お目がねの通りです」と、頼春が答え――「これはいつの頃か、近くの漁師が海から拾い上げた物のよしで、里人のあいだでは、網引き地蔵と呼んでおるやに聞きました」「ほ。
— 風花帖 『私本太平記』 青空文庫
網引き地蔵と」 尊氏は急にその前へうずくまった。
— 風花帖 『私本太平記』 青空文庫
網引き地蔵とは、おん名からして気に入った。
— 風花帖 『私本太平記』 青空文庫
裏山の網引き地蔵が命じるのだ。
— 風花帖 『私本太平記』 青空文庫
じつは裏山の網引き地蔵尊のお使いで急に西の旅へ立つ。
— 風花帖 『私本太平記』 青空文庫